夜色オオカミ




ずっとずっと続けばいいのに……。



許されないことをひたすら祈った。









ごめんね……萌花。



忘れてなんていないから。



あたしが行けば萌花は灰斗のところに必ず無事に帰れる…



…だから、












それまでの時間を………どうか、許して。











「……祈咲……。」



顎をすくわれ…近づいてくる綺麗な顔……



抗わずに目を閉じて……重なる唇を待った。



「……ん……っ……」



十夜にぎゅっとしがみついて甘いキスにとろけてしまいそうな自分を支える。



「………っ。」



「ダメ……っ。」



キスを止めて立ち上がろうとする十夜にしがみついて、離れようとする十夜を許さなかった。



「…ダメじゃねぇよ……。

…我慢出来なくなんだろう……?」



だから、わかれ…と黒い瞳を潤ませて十夜はあたしから顔をそむけた。














「……いいの…。」



「…祈…咲……?」











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