夜色オオカミ




そして十夜は畳に敷かれた服を拾うと手早く身につけていった。



「服着ろ…祈咲。」



「え…?……!」



そう言って、あたしの服をポーンと投げて寄越した。



服を受け止めてさっぱり状況を飲み込めないあたしに、十夜は真剣な眼差しを向けた。










「おまえのそんなカッコ…見ていいのは俺だけなんだよ。


すぐに着替えろ。



……紫月が、来る。」



「………!?」









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