[S]純情彼氏とハニーキッス.*+
「姫、」
「え、どしたの。」
「姫こそ。さっきからずーっと上の空だよ?」
「んー…」
それはあなたのせいなんです、なんて言えないよ。
これはやっぱり聞くべきかもしれない。
「…ん?」
あ、と口を開いて閉じる私。
ああ、でもダメだ。
りゅーちゃんは他の女子からの食べ物を受け取らない。
いくら苦いものでも。
…だから、甘くないもの作ったって受け取らないんじゃないのかな。
まだまだ私は恋愛初心者なんだなと感じてしまう。