ヤバイヤツに恋をした★恋する通学電車
どうやらこのまま座ってくれるみたい。


……ホッ。


昨日は……鼻血モンだったからね。


真上から近付かれて、キンチョーしたし。


うん。この体勢ならいい。


結城くん、カバンから何かを取り出してる。


あ、昨日貸した本だ。


「……なぁ、菅沼さん。この話読んでっと、切なくなる」


えっ、やっぱり?


だよねぇ、私も大好きなんだよ。この話。


「そ……そぉ?なら、良かった。ゆっくり読んでいーからね?」


「ありがとな。これって、ハッピーエンド?」


「えっ!?」


それ言ったら面白くない気が……。


結城くん、想像するのが楽しいって言ってたよね?


< 103 / 425 >

この作品をシェア

pagetop