ヤバイヤツに恋をした★恋する通学電車
「……ほっとけよ。菅沼さんにお礼の本選んでただけだろ」


結城くんが代わりに言ってくれた。


喜んでるのも束の間。


緑くんが私の本に興味を示した。


「結城に何買ってもらったん?」


『妄想族』を見せる?


どうだろう……。


ちょっと迷ってると、結城くんが緑くんを制した。


「何でもいーだろ。オレの好きな本、薦めただけ。もう帰る所だったし、菅沼さん帰ろーぜ」


結城くんはカバンを持ち、この場から去ろうとしてる。


「……うん」


緑くんが何しに来たのかはわからないけど、このまま一緒にいても……ね。


雪乃を呼ぶっていう手もあるけど。






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