ヤバイヤツに恋をした★恋する通学電車
「えー!マジかよ。帰んなよ~。

オレも本買おーっかな。菅沼さん、オススメないの?」


緑くんが私の前に飛び出てくる。


うわぁっ!


緑くんにオススメする本?


そんなの、ないよ。


「オレ本好きだし。あ、よく『そんな風に見えない』って言われるけどな?」


うん、見えません。


思うけど口には出せない。


緑くんに読んでもらうとすれば、


『チャラ男引退!』か『マジメに生きるも良し』


とか、そんなのかな。


それに私がオススメするのは、恋愛小説だけだからね?


「緑、いい加減にしろよ……。菅沼さん困ってる」




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