ヤバイヤツに恋をした★恋する通学電車
「それ、何て本?おもしろそう」


うわ、うわ。何で話しかけてくるの?


シカトだ、シカト。


本に集中してるフリして、読んでもないのにページをパラパラめくる。


「ねぇ、オレ今までずっと同じ車両にいたんだけど……

もしかして、気付いてくれてたのかな」


「……えっ?」


男の子が、ちょっと恥ずかしそうに話しかけてくる。


ウッソ。


全然、知らなかった……。


それって、


私と結城くんみたい。


っていうか私、結城くん以外見てなかったって事だね。


この男の子の事、見た事ないもん。


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