ヤバイヤツに恋をした★恋する通学電車
いつもこうだ。


面倒な事は話さず、細かい事はうやむやに。


オレはその連絡先を氷上さんから引ったくるように受け取った。


「緑と……会ったよな」


一瞬、氷上さんの肩がピクッと揺れた。


だけど、何でもないような顔をして机にテキストを開いてる。


「……いつの話?ねぇ、早く始めよう。

今日は早く帰りたいんだ。明日の授業のレポート溜まってて」


「緑に全部聞いた。先週……ラブホで氷上さん見たって」


「…………」


氷上さんは、オレがあげたネックレスを片方の指でいじってる。


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