僕、ギャルと付き合います。
「よっ!」


「信樹?」


家を出ると、そこには仕事中で外回りの信樹が立っていた。


「見送りに来た」


「わざわざええのに」


そうは言ったが、本当は来てくれて嬉しかった。


なんだか会社の人間すべてを
敵にまわしたような、
そんな気持ちになっていたから。



「何時の新幹線なんや?」


「15:50や」


「まだ時間あるな?」


「ああ、途中ちょっと寄り道してから行くわ。」


「そうか」


この街も最後やし、ちょっと見ておきたいから。








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