僕、ギャルと付き合います。
けど、いくら本気で人を好きになっても私の想いは届かない。
受け入れてはもらえない。

私は所詮、体だけの都合のいい女・・・


だから今度もきっとそう、
信樹とはこれでおしまい。
これ以上は何も望めないんだ。


「あれ? なんで?」


明美の瞳から、ボロボロと涙がこぼれ落ちた。


なんで私、泣いてるの?

いつもどおり、わかってたことやん。
やのになんで・・・?


「また会えるよな?」


信樹が別れ際にそう言った。


なんであんなこと言ったん?
私に情をかけたん?
それとも都合の良い女で引き止めておくため?



なんでエッチした後もやさしくしてくれたん?
なんで頭を撫でてくれたん?


「なんやねん!」
そう信樹の手を払い除けても、
「ええからじっとしとけ」
そう言って、また私の頭をやさしく撫でてくれた。


なんで? なんであんなことしたの?


エッチの後にあんなにやさしくされたの初めて。


そんなことされた私・・・
期待しちゃうじゃない!


こんな気持ち初めてだった。


都合のいい女と思われてるとしても、
やっぱり大好きだと思ったのは。


大好きだからこそ、また会うのが辛いと思ったのは。


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