僕、ギャルと付き合います。
「由梨ぃーっ!!」


私は思わず由梨の胸に抱きついた。


「明美?」


「由梨由梨由梨ぃー!」


「明美・・・よしよし」


由梨はそんな明美の頭をそっと撫でる。


そんな由梨のやさしさに我慢していたものが溢れだしたのか、明美は大声で泣き出した。


「うわぁぁぁーん!!!」


「明美・・・
一人で頑張らなくてええんやで?
もっと私に話してよ。
私、頼りないけど話くらいは聞けるからさ」


「うん、うん・・・」


頭を撫でながら、やさしく話しかける由梨、
そんな由梨の言葉に明美はうんうんと頷く。


こんなに苦しい時に、私のそばに来てくれた由梨。
やっぱり由梨は親友だよ。


由梨・・・

ありがとう・・・


私は由梨に抱きしめられたまま、大声で泣き続けた。
すべてを吐き出すように。


そんな明美を見て、由梨も不安を抱えていた。
いつか自分もこうなるんじゃないか、
明美のようになるんじゃないかって。

女子高生には、社会人の壁は大きかった。



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