僕、ギャルと付き合います。
「はい。 明美と・・・ギャルと付き合いをやめないと飛ばすと言われるのなら、
仕方ありません。飛ばして頂いてけっこうです」


「信樹、あなた・・・」


「あいつは俺にとって大切な人なんです。
だから別れる気はありません!」


信樹はそう利佳子に啖呵を切った。


「あなたまで・・・はぁーっ・・・
もういい、下がりなさい」


利佳子は呆れたのか、肩の力を抜くと、
もたれる様に椅子にドンっと座り込んだ。


「失礼します」


信樹はそんな利佳子に一礼すると、
自分のデスクへと戻った。


これでいい。

俺の決心は揺るがない。
俺は明美が好きだ、だから何を言われようと、
どこへ飛ばされようと、明美とは別れない。


俺があいつを守って行くんだ。


信樹のこんな気持ちを明美は知る由もなかった。




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