新しい年の恋人 短編
「輝」
「ん〜?」
ほとんどのやつは酒がまわってる。
あっと言う間に酔っ払いばかりになる室内。
場は盛り上がってた。
酒に強いリクが、かなり酔って寝た。
まぁ、いつもよりメンバーがいいとかほざいてたけど…
リクは調子にのって人の何倍か飲んでた。
「リク寝たし、帰るわ」
俺と同じように酒を飲んでいない輝に帰ることを伝える。
「リクけっこう飲んでたもんなぁー…。気をつけて帰れよ〜」
周りは騒がしく気づいていないみたいだ。
俺はリクの手を肩にかけ金を払い、一番早く切り上げた。
ったく…リクのやつ覚えとけよ。
俺にこんなことさせやがって。
とりあえず、うち泊めるか。
妹に連絡をいれリクを泊めることを伝えると、俺は車のキーをリクのポケットから取り出した。
リクを助手席にのせ、自分も車に乗り早々とマンションに向かった。
そういえば今日。
クリスマスじゃねぇの?
クリスマスに合コンとか…どんだけ寂しいやつらなんだよ。
そう思ったのだが、その輪の中に自分もいたと思い、嫌気がさした。