近くて遠い君へ

「は?

キスしといて、何で諦めますなワケ。

意味分かんねえよ。

勝手なヤツ。」

「…その方がミナちゃんの為っつうか。」

「ふ〜ん…。

つうか、いつの話なんだよ、ソレ。」

「…あの、定休日に資料室行った日、です。」

「一週間前、か。

タイミングよく皆川が来て、可愛い私服姿見てたら、ムラムラ〜ときてやっちゃったワケな。」

「み、見てたんすか?」

一瞬で冷や汗がでる。

「何だ、俺が見てたらマズイ事でもあったのか?」

「や、ないっす、

やましい事…

ないです。」

「お前、何したんだよ。」

またこの低音…

恐いって。
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