近くて遠い君へ
「女将、まだ若いしな。」
「いやー、いいっすね、着物とか。妄想してしまいそう。」
と、岡崎。
「どんな妄想だよ、まったく。」
店長は髭を触りながら呆れて言う。
「お前年上好きだよな。」
「一からあーだこーだって敦さんみたいに恋愛スタートさせるの、面倒なんですよ。
好きなの?嫌いなの?みたいなやつ。」
笑ってるし。
「そうか?俺はまだそういう恋愛したいけどな。」
そういう店長は年下好き。
「つうか、お前どうすんの。
皆川。」
店長は再び渋い顔になる。