近くて遠い君へ


「赤くなっちゃって。

正直だね。」


「ち、ちがうもん。

こんな事言われた事ないし、

だ、誰だってなるよ。」


真っ赤になって反論する。

目は潤み、手だって震えてる。


あまりの愛おしさに

ぎゅっと抱きしめた。


「ズルイのはミナちゃんでしょ。

何ではっきり言わねえの。

海くんじゃなきゃダメなんでしょ?

だったらそう言えばいい。

応えられたら

俺だって期待するよ。」


どうして俺にちゃんと言わない?
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