近くて遠い君へ
暫くの沈黙の後
「分かった。
だけど、皆川を傷付けんなよ。
お前のもんじゃねえんだから。
好きは勝手、でも決めんのはアイツなんだから。
間違っても手え出すなよ。」
この想いを誰かに話した事なんてなかった。
こんな風に話すつもりもなかった。
店長の言葉は
"好きでいてもいい"
って言ってるみたいで嬉しかった。
「あ、ありがとうございますっ。」
「バーカ。
俺に礼なんか言うな。
女のケツばっか追ってねえでチーフなら仕事もしやがれ。」
そしてまた怒られた。