近くて遠い君へ
彼氏
「お。
来た来た、彼氏のお迎え。」
鋏の手入れをしながら店長は大きな独り言。
「お疲れ様でした〜。」
ミナちゃんが店の扉から顔を出し、挨拶をした。
「お疲れーっす。」
皆が挨拶し終わるとミナちゃんは俺に手を振る…
はずだった。
アレ
今日はなし?
何で?
こんな事ないよな?
「さて、今から彼氏ん家行って
ナニすんだろうね、敦。」
店長の意地悪な問いかけ。