近くて遠い君へ
―――
「はあ、これで全部だ。
あちい、最初の重かった〜、アレ何入ってんの?」
山になったダンボールからひょいっと顔を覗かせると、物凄い動揺してます、って顔したミナちゃんと目が合う。
「あ、え、なん、だったかなあ。
シャンプーかも…。」
そして物凄い動揺がその声から伝わる。
まあ、遅かれ早かれ、俺たちこうなってたんだよな。
不思議とショックではなかった。
やっと意識してくれたのだから。
そう思った瞬間、笑いがでた。