近くて遠い君へ
「何でダメなの?」


何かそれはすげえ傷付くんだけど。


「だって、店長にまた怒られちゃうよ。

ほら。いいから、下行って。」


その言葉を聞いたら下には行けなかった。


「店長に怒られるっていつの話ししてんの?」


「え…。」


ダンボールを避け、無言でミナちゃんの隣へ座る。


「あ。

スミくん…。」


俺はそのまま荷物を解き、片付け始める。


「ありがと。」


それは小さな声だった。
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