近くて遠い君へ

―――

パタパタパタ

近付く足音。

止まったり歩いたり。

迷いながら歩いている事が分かる。

その間俺は黙々と作業をする。

そして足音がすぐ近くで、止まった。

「…入れば?

もう何もしないから。」

扉の近くにいるミナちゃんに言う。

見え透いた嘘。


ミナちゃんを前にするとどうにかなってしまう、


何もしない自信なんて、ない。
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