近くて遠い君へ

「はあ、もういいから

さっさとレジ締めろよ。

いつまでたっても帰れないだろうが。」

店長は面倒臭そうに言った。

自分が最初に言い出したくせに、

何て勝手な言い分なんだ。



「敦さん、

マジでミナちゃんとどうなりたいんすか。」

「どうって…。」

「本気であの彼氏から奪えると思ってんすか?」

「…。」

思ってない。

思ってるワケない。
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