桜が散るように ー 新撰組 ー



顔をしかめた土方は


「…一カ月に一回は掃除するか」


と、呟き
そして桜に


「今から寝る。夕飯の時間になったら起こしてくれねぇか」


と、言って、布団を敷き始めた。


「え、昼餉は…」

「いらねぇ」

「分かりました。夕飯の時間ですね!」


桜が返事すると、土方は布団の中に入った。

徹夜が相当キツかったのだろう、すぐに規則正しい寝息が聞こえてきた。


桜はそれを見て、昼ご飯を作るために部屋を出た。



*********



「桜さーん!試合しませんか!?」

「えぇー、食べたばかりですよ?」


昼ご飯を食べた後、桜は沖田に試合を申し込まれた。

桜は食べたばかりで動きたくはないので、遠まわしに断るが

沖田はニッコリ笑って


「食べて休んで………太りますよ?」

「やりましょう!今すぐ試合しましょう!」


女なら誰しも気にすることを切り札に出してきた。



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