桜が散るように ー 新撰組 ー
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息を吸う、吐く。
繰り返すうちに、二酸化炭素が肺の中に入り、楽になる。
(…あー、もう!あーもう!…なんで、こうも弱いかなぁ)
「ふー…」
紙袋をきれいに折りたたんで、なおす。
嫌いだ、自分が。
弱い自分が。
正当化してしまう自分が。
それで不安定になる自分が。
「あー、もう!知らない知らない!意味わかんない!もういい!」
数日間、悩んだ。
悩んで悩んで、結局よく分からなかった。
(だから――――)
桜は立ち上がって
襖をスパッと開けた。
「うぉぅっ」
「あ?」
「……藤堂さん、土方さん」
目の前には土方と藤堂がいた。
まさか人がいるとは思わなかった。
(っていうか、叫んでるの、聞かれた…?)
「あああの、土方さん」
「ん?あぁ、ずいぶんとデカい独り言だったな」
「やっぱりですか!そうですよね!叫んでましたもん、私!」
そりゃあ聞こえますよね!