桜が散るように ー 新撰組 ー
捜しにでたのはいいが、土方さんが何処にいるのか分からない。
それでも、しばらく屯所内を歩いていると、土方さんの声が聞こえる部屋があったので声をかけた。
「土方さん。桜です。……あの、入ってもよろしいでしょうか?」
「あぁ、川瀬か。入れ。」
スッと襖を開け、部屋を見回すと顔の知らない人が二人いた。
「ちょうどお前の話をしていた。座れ。」
「は、はい。」
私は皆さんに一礼し、座った。
私の話って、なんだろう。
「桜さんをどうするか、の話ですよ。」
沖田さんが私の心を見透かしたように言った。
なんで分かったんだろう。
すると、沖田さんはブハッ、と吹いた。
「ハハッ!桜さん顔に出てますよ!分かりやすすぎですよ…!」
………マジですか。
周りを見ると、みんなも笑いをこらえているようだ。
なんか恥ずかしくて、私は顔を赤くした。