桜が散るように ー 新撰組 ー




捜しにでたのはいいが、土方さんが何処にいるのか分からない。


それでも、しばらく屯所内を歩いていると、土方さんの声が聞こえる部屋があったので声をかけた。




「土方さん。桜です。……あの、入ってもよろしいでしょうか?」


「あぁ、川瀬か。入れ。」


スッと襖を開け、部屋を見回すと顔の知らない人が二人いた。




「ちょうどお前の話をしていた。座れ。」


「は、はい。」



私は皆さんに一礼し、座った。


私の話って、なんだろう。




「桜さんをどうするか、の話ですよ。」


沖田さんが私の心を見透かしたように言った。

なんで分かったんだろう。



すると、沖田さんはブハッ、と吹いた。


「ハハッ!桜さん顔に出てますよ!分かりやすすぎですよ…!」



………マジですか。


周りを見ると、みんなも笑いをこらえているようだ。


なんか恥ずかしくて、私は顔を赤くした。







< 14 / 242 >

この作品をシェア

pagetop