桜が散るように ー 新撰組 ー
パッと笑みを浮かべて、藤堂を見る。
「分かんないから、自分なりに精一杯、生きていくことにしました!正しかったかどうかを悩むのは、死ぬ前にします!」
吹っ切れた。
悩みも、後悔も、今はもういい。
ただ、
この時代で、生きていこうと、新撰組の一員として過ごしていこうと、ようやく本当の意味で決心できた。
「よくやった」
ポンと、頭に土方の大きな手が乗る。
なんだか安心して、頬が緩む。
「へへっ」
「…変な笑い方だな」
「え、土方さん酷い!」
「親子みてぇ」
土方と桜の様子を見て、藤堂が呟いた一言に、桜の頬はさらに緩む。
「だって、土方さんはお父さんですもん!」
「はあ!?え、ちょ」
「ああ、娘だもんな」
「えー!!土方さん、隠し子かよっ!!」
「ちげえよ!」
「痛いっ!!」
土方の拳骨が藤堂の脳天に落ちた。
それを見て笑う桜。
ようやく、元通りになった気がした。