桜が散るように ー 新撰組 ー
その疑問に対しては、山崎が答えてくれた。
「写真を撮ると、魂を取られると聞いたことがあるのだが」
「え、なんですかソレ」
山崎曰わく、外国人に写真を撮ってもらった人が倒れたらしい。
それに相槌を打ちながら、ケータイをカメラモードにして
―――パシャッ
「…あ?」
土方の顔を撮った。
【保存しますか?】
の文字が出て、
【はい】
を選ぶ。
そしてケータイを二人に向ける。
「ほら、写真撮っても、魂は取られません!ね?土方さん、無事でしょう?山崎さんも撮りましょう?」
「…副長が大丈夫だったしな。良いだろう」
「オイ山崎。俺を実験台みたいに…」
とりあえず許可はもらったので、山崎にケータイを向けてパシャリと一枚。
それを保存し、フォルダーを開いて、写真を見直す。
(二人して仏頂面(笑))
苦笑しながら、こっそりケータイを動画撮影モードにする。
床に置いて、素知らぬフリをする。