桜が散るように ー 新撰組 ー
くっ、と悔しさを押し殺し、そろそろいいかな、と動画撮影を終える。
ピッと音が出たことに反応した二人。
「……なにしてたんだ、桜?」
「へへーん。二人には教えませーん!」
サッとケータイを懐に隠す。
意地悪されたから、これくらいの報復は許してほしい。
それに
「これは私の宝物にするんです。宝物は秘密にしてこそでしょう?」
そう言ってえへへと笑うと、二人は微笑んだ(山崎はほぼ無表情だったが)。
「さて!んじゃあ俺はそろそろ仕事するか」
よっこらしょ、と立ち上がる土方。
続いて山崎も立ち上がる。
「それならば俺はお暇します」
そう言って、静かに去っていった山崎。
その時開いた襖から外をみれば、もう暗くて、それが分かると眠くなってきた。
「じゃあ私はそろそろ寝ますね」
そう言うと、優しい声で「おやすみ」と返ってきた。
今日はいい夢を見れそうだ、と思って眠りについた。