桜が散るように ー 新撰組 ー
吉田の気が抜けた声で落ち込んでいることが一瞬にして馬鹿らしくなった。
「…なんでそんな初めて食べたような…」
「初めてだからねー」
「へー…、そうですか…って、え?」
「ん?」
「昨日、来てましたよね?お代、払ってましたよね?」
ということは、食べたことはあるはずなのに…。
そう思っていると、吉田はモゴモゴと口を動かしながら喋る。
「だって、食べ…たの今日が、初め…てだもん」
「え!?じゃああのお勘定は!!?」
「ん?キミと、話すの、が目的だっ、たから、ただの出費」
「……はやく飲み込んだらどうですか?」
途切れ途切れで聞きにくいったらない。