桜が散るように ー 新撰組 ー
「きゅうじゅうきゅーう、ひゃーく」
数え終わり、さくらを探し始める。
すぐに見付かると思っていた。
でも
どの家を探しても、
倉庫を探しても、
さくらは見付からなかった。
「さくらーっ!!もう降参するから、出てきてよっ!」
そう叫んで、出てくるはずもなく。
だんだん雲行きが悪くなって、
ボクは不安になる。
どうしよう…っ。
ボクは一つ、思い付いた。
暗いときは大人でも迷う、森を。
「………」
ゴクンっ、唾をのむ。
怖い。
けど、それ以上に不安になる。
そして、ボクは森に入った。