桜が散るように ー 新撰組 ー
真実にありがとう
背後では激しい戦闘が繰り広げられている中。
芳野は静かに語りだす。
「さくらが居なくなって、時空移動したと解って、それからずっと探してた」
「…うん」
「見つけて、俺のこと覚えてないって、絶望して。さくらを連れていった両親が憎くて」
そう言って、バカだよね、と笑う。
桜には笑えなかった。
「桜が危険な目にあえば、二人が庇うって、分かってた…。それを利用したんだよ」
「ヨシ兄ちゃん…」
違う。
言いたいことが、あるの。
「ありがとう」