桜が散るように ー 新撰組 ー



みんな、明るい人だった。


いつ死ぬか、分からない日々の中で、こんなにも笑っている。



……いや、だからこそなのか。




「おい、川瀬。みんなに酌してまわれ。」


土方がそう言ったので、桜は慌ててみんなに酌をする。



隊長の方々から、隊士の皆さんまで。


みんな、温かかった。




「さーくらさん。私にも酌して下さい。」


沖田が桜に手招きしている。


桜は沖田の傍によって、お酒を注いだ。






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