桜が散るように ー 新撰組 ー
そして
桜の抵抗虚しくも、道場に着いた。
「桜さん!木刀と竹刀、どっちが良いですか?なんなら真剣でも……。」
「竹刀!竹刀でお願いします!」
ウキウキワクワクな沖田と、既に疲れた感じの桜。
「はい、桜さん。竹刀と防具です。」
「あ、防具はいらないです。」
桜は竹刀だけ受け取った。
女の身に防具は重い。
十分に動けなく、負ける可能性が高いのだ。
ただでさえ、男と女には差がある。
だったら、身軽さだけでも……という、桜の考えなのだ。
「おう、まだ始まってないのか。」
「あ、土方さん。」
桜が起きたときにはまだ寝ていた土方。
どうやら桜と沖田の試合を見に来たらしい。