桜が散るように ー 新撰組 ー
「どこからきた。」
「……江戸、です。」
「年はいくつだ。」
「16です。」
私は答えた。
未来からきたことは伏せて。
だが、
「なぜ、血まみれで倒れていた。」
その言葉に
私の心臓がドクンッとはねた。
そう。
私が今着ている服、血まみれだ。
両親の………血。
「お前に傷はないようだから、返り血だろ。なぜ血がついている。」
私は土方さんの言葉に、耳を塞ぎたかった。
嫌だ。思い出したくない。
思い出して、悲しいのに泣けないのは、辛いの。