狼彼氏
「ガラッ」
「せんせー!遅れてごめんねぇ?」
「先生、遅れてすみませんでした。」
「高校生活初めてが遅刻ってどんだけー!!」
「・・・」
HRの時間に堂々と遅刻で、何人かが入ってきた。
入学式にも多分出てない人達。
それすらも気にもとめないで、私は眠気に誘われていた。
「何々ー?けっこう知らないメンツたくさんいんじゃん?」
「わーっ!この子かわいーっ」
そういいながら私の近くのほうに来たらしい。
だんだん声が大きくなってくる。
「ねーねー!名前なんてゆーの?」
かわいらしい声で言って来るが、うるさくてしょうがない。
仕方がないからむくっと起き上がって、
「日向 椎菜」
ぼそりとつぶやいて眠気にまかせて意識を飛ばした。