許されない、キスをしよう。
「…蒼、あなたはStardustの一員なのよ?分かってる?」
薄い笑みを浮かべたまま、千住さんは蒼に言う。
千住さんの言葉を聞いた蒼は、はっとしたように目を見開いた。
「…私、蒼のこと、知ったつもりでいただけだったんだね…。撮影だって、一緒に頑張ろうと思ったとこだったのに!!」
目から溢れそうになる涙を必死にこらえて、千住さんと蒼を睨み付ける。
「…律萪ちゃん、」
なにかをいいかけた蒼の言葉を遮って、私は叫ぶように言葉を吐き出した。
「やっぱり、ライバルはライバルでしかなかったんだね!信じて、一緒に頑張ろうなんて思った私がバカだった!!」
「待って律…」
蒼の声が聞こえたけれど、私は構わず廊下を走った。