許されない、キスをしよう。




「もうなんなの…」


私のこと騙してたのに。
私が接してきた蒼は、全部偽物。
演技されてただけなのに。



なのにどうして、嫌いになれないんだろう。
…むしろ、すごく好き。


好きで好きでたまらない。
自分の中に、こんなに抑えきれない感情があるなんて知らなかった。





「まだ…こんなに好きだよ…。」


私の声は、虚しく部屋に響くだけだった。











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