許されない、キスをしよう。
「白川さん、おはよう。…ずいぶん蒼と仲良しなのね。」
穏やかな笑みを浮かべて私を見るのは…
蒼と同じ所属、stardustプロダクションの千住琴音(せんじゅことね)。
見かけはスッキリした美人さん、多くを語らないミステリアスな人だ。
ただ…
私を嫌ってるような気がする。
笑顔が偽物っぽいっていうか…
陰に、なにかを含んだ笑顔を私に向けるから。
「千住さん…。そんなことないと思うよ?」
私は微笑んでかえす。
口は災いのもと。
あまり、余計なことは言わない方がいい。だからやんわり否定だけしておいた。