許されない、キスをしよう。




「りっちゃん?大丈夫?」

後ろから、優しい声がする。



「…っちぃくん。台本読んでたらつい…。」

苦笑する私に、ちぃくんはココアを入れてくれた。




「ひとひらの恋もクライマックスだね。」

ちぃくんの声に、私は静かにうなずいた。


「…早いね、月日がたつのって。ドラマ撮影が始まったの、つい最近のことみたいなのに。」




芹葉を演じきれなくて、ちぃくんに質問したこともあったっけ…。






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