許されない、キスをしよう。





「りつねぇが急に活動休止宣言するから私びっくりしちゃったよ。…心配したんだよ?」


みんなに紅茶を入れて、リビングにいるみんなの隣に座ると、美羽ちゃんに潤んだ目で言われる。



私は思わず泣きそうになる。




「俺も心配したよ。せっかく仲良くなったのに、もう会えないのかと思った。」

湊くんも本気で心配してくれていたみたいで…
みんなの気持ちが、本当にありがたかった。




「…なんだかんだ一番心配してたのは呉葉さんですけどね?」

小さく笑いながら、美羽ちゃんは呉葉を見る。



「ちょっと美羽ちゃん!」

呉葉は顔を赤らめて美羽ちゃんに抗議した。





「みんな…ありがとう。」

涙をこらえながらそう言うと、みんな微笑みを返してくれた。









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