許されない、キスをしよう。




…今のままなんてやだよ。


私がここまでこれたのは、蒼のおかげ。
なのに…
なんにも話せないまま離ればなれになっちゃうの?





「…そんなのいや…」


「りっちゃん!?」




考えるよりさきに、私は動きだしていた。


社長とのケータイをぶちって、カバンをひったくるようにして持って、身支度もそこそこに家を飛び出した。




「会いに行かなきゃ…!」






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