許されない、キスをしよう。
「二人とも…」
「…俺も千景も、律萪のこと、いつでも応援してるから。」
さっくんがバックミラー越しに私を見ながらそう言ってくれた。
「…うーん。このまま行くと、間に合わないかも。二人とも、飛ばすから気をつけてね。」
ちぃくんがニコッと微笑んだ瞬間、車があり得ない速度で走りだした。
「ち、ちぃくん!スピード違反だよ!」
「大丈夫!パトカーも撒いちゃうから!」
ちぃくんの冗談に笑いながらも、私は感謝の気持ちでいっぱいだった。
さっくんもちぃくんも…
仕方のない後輩なのに、すごく大事にしてくれる。
いつだって、私の味方でいてくれる。
感謝してもしきれないよ──…