許されない、キスをしよう。
「私なんかが書いた本が、みなさんのおかげであんなに素敵になるなんて、すっごく感動して。だから、AfterStoryを映像化してほしくて!」
霧島さんは興奮気味に語る。
「…だそうだ。このドラマのために、霧島さんが台本を書き下ろしてくれるそうなんだけど。」
プロデューサーも上機嫌で私たちに話を持ちかける。
「蒼くんの洵はもちろん、律萪ちゃんの芹葉の切なさや美羽ちゃんのハルカの悪女っぷりに、湊くんの恭の芹葉を思うところとか全部すっごく感動して!自分で書いたこと忘れて泣いちゃったわよ!!」
霧島さんの容姿に似付かわしくないマシンガントークに、その場にいた人はみんな吹き出した。
「ぷっ…霧島さん、どれだけ気に入ったんですか。」
プロデューサーが思わず突っ込みを入れると、霧島さんが恥ずかしそうにだって、とつぶやいた。