許されない、キスをしよう。
蒼はそっと私を解放すると、真剣な瞳で私を見つめた。
私も、蒼を見つめ返す。
「律萪ちゃん。」
「…なに?」
「…俺と、ずっと一緒にいてください。」
私は返事をするより先に、蒼の胸に飛び込んだ。
「わわっ…ねぇ、それって、OKって取っていいの?」
上から降ってくる蒼の言葉に、コクコクと何度も頷く。
「…よかった。振られたらどうしようかと思った。」
私を抱き締めたまま、蒼が笑いを含んだ声でつぶやく。
「…振るなら、5年なんて待たないよ。」
私が非難じみた声で言うと、蒼は面白そうに笑った。