許されない、キスをしよう。
…全然嬉しくなんかない!!
むしろ本当は辞退したいくらいだし!!
「律萪ちゃん、百面相してどうしたの?」
クスクスと笑いながら私を見る蒼を、おもいっきり睨み付けて言う。
「私から半径1メートル以内に近づかないで!!」
「なんで?ってかもうすでに入っちゃってるし。」
そう言うと、勝ち気に笑う蒼。
「…っ!二度と私に話しかけないで!本当は関わりたくないんだから!」
一気にまくし立てて、私は呉葉を残して席を立った。
「ちょっと、律萪!?…なんで律萪はあんなに蒼くんに冷たいかな…。」
呆れたように呉葉は言ったけど、私は構わず蒼を無視した。