許されない、キスをしよう。
「…そういえば、蒼くんも物好きだね。あんなに冷たいんだから、構わなきゃいいのに。」
呉葉がさらりと失礼なことを言っている。
「そうかな?俺は律萪ちゃん、いいと思うけどな。」
…は!!?
二人から少し離れた席で、呉葉と蒼の話を聞いていると、蒼もとんでもないことをさらりと発言した。
「…貴方、一応人気あるんだからさ、発言に気をつけなきゃダメだよ?」
思わず口を挟むと、蒼は私を見て優しく微笑んだ。
「…なに?」
「だからさ、俺、律萪ちゃんのそういうところがいいなって思うんだよね。」
「…は!?」
蒼が恥ずかしいことを涼しい顔で言うから、こっちが恥ずかしくなってきた。