許されない、キスをしよう。


「…そういえば、蒼くんも物好きだね。あんなに冷たいんだから、構わなきゃいいのに。」


呉葉がさらりと失礼なことを言っている。



「そうかな?俺は律萪ちゃん、いいと思うけどな。」



…は!!?
二人から少し離れた席で、呉葉と蒼の話を聞いていると、蒼もとんでもないことをさらりと発言した。




「…貴方、一応人気あるんだからさ、発言に気をつけなきゃダメだよ?」


思わず口を挟むと、蒼は私を見て優しく微笑んだ。




「…なに?」


「だからさ、俺、律萪ちゃんのそういうところがいいなって思うんだよね。」




「…は!?」


蒼が恥ずかしいことを涼しい顔で言うから、こっちが恥ずかしくなってきた。






< 31 / 250 >

この作品をシェア

pagetop