許されない、キスをしよう。
「じゃーん!ここで童心にかえろう作戦!!」
なんだか意味の分からない変なテンションの蒼に連れてこられたのは…
遊園地。
「…ちょうベタじゃん。」
私が思わず突っ込むと、蒼は笑顔でスルー。
「じゃあ入ろう、律萪ちゃん。今日はめいっぱい楽しもうね。」
ニッコリ笑うと、蒼はチケットを買って入場ゲートまで私を引っ張っていく。
「はじめに何乗る?絶叫系?」
子供のようにはしゃぐ蒼に、私は唖然とする。
…こんな純粋そうな笑顔、するんだ。
「律萪ちゃん?聞いてる?」
私の顔を覗き込む蒼に、私は我に返った。
「…なに!?」
「だから、絶叫系。行くよ?」
私の返事も聞かずに、蒼は早足でジェットコースターの列へと並びに行ってしまった。