許されない、キスをしよう。
「へー、結構片付いてるんだね。やっぱり女の子って感じ。」
蒼は面白そうに、キョロキョロと私の部屋を見渡す。
「あんまり見ないでよ!いい?そこから動いちゃダメだからね?」
蒼をリビング兼ダイニングの部屋に通してソファーに座らせると、動かないように念を押して私はベッドルームに入った。
「ん〜…何着ようかな…。」
少し考えた後、私はハッとする。
なんで蒼ごときのためにこんなに真剣に考えてるんだろう!?
「律萪ちゃんまだ〜?」
蒼ののんびりした声がドア越しに聞こえてくる。
「もうっ、男は器が大きくないとモテないんだから!」
私が蒼に大声で言い返すと、蒼は声を出して笑ったあと、まだ笑いを含んだ声で言う。
「俺、これ以上モテたら困るんだけど!」
…やっぱり気にくわないヤツ!!