呪いの時計
(もう嫌だよ〜)
わたしは泣きそうになり、その場にへたりこんだ。
「だれか助けて‥」
わたしの目からはついに涙がこぼれ落ちた。
「篠原さん‥?
どうしたの?」
わたしはふと上を向く。
そこにいたのは
「天野くん‥
どうしてここに‥?
わたしは泣き声でそう聞いた。
「ぁ、ぼく通学路にここの道使ってるんだ。
家こっちだからさ。
君は一体どうしたの?」
この男の子は同じクラスの天野悟史(あまのさとし)くん。
眼鏡をかけていて頭もよくて運動もそれなりにできて優しく、女子に人気のある部類の人だ。
「あの、えと‥」
わたしは戸惑ってしまった。