いちごいちえ
体のラインをなぞる手に、背筋が震える。
思わず瑠衣斗の背中に腕を回し、ギュッと服を握り込む。
体の芯から熱くて、生まれる甘い刺激に力が入らない。
怖いとは、一切思わなかった。
瑠衣斗の想いが全身から伝わるようで、求められると言う事が嬉しかった。
雨の音に、2人分の息遣いが溶け込む。
瑠衣斗の唇が、首筋から鎖骨へと滑り、大きな手のひらが服を捲り上げる。
思わずそれを押さえようと手を伸ばすと、そのまま大きな手のひらで絡み取られてしまう。
抵抗する術も無くし、甘い痺れにそんな気力さえも無くなる。
「ふあっ…あ」
胸に走る刺激に、顎を仰け反った。
迫る快感に逃げ道はなく、切ない私の声が雨に混じる。
何度か感じた熱い物は、麻薬のように私に刻み込まれているようで、体は素直に反応してしまう。
それどころか、早くその先を望ように、体が疼いた。
起き上がり、上着を脱ぎ捨てた瑠衣斗が、滲んでいるようで自分が熱でもあるように思える。
そっと着ている物を剥がされ、それがバサッと床へ落ちる音が、やたら艶めかしかった。
内股をなぞられ、全身が粟立つ。
私を見つめる瞳が、熱くて目眩がする。
「そんな目で見るな…止まらねーだろう」
「…っ!!ん!!」
そのまま激しく唇を塞がれたかと思うと、体がビクンと跳ねた。
瑠衣斗の指先が、私の弱い部分を探る。
ゆっくりと優しく掻き回される中、瑠衣斗の唇の奥に私の声は飲み込まれていく。
直接肌に感じる瑠衣斗の体温が、物凄く熱い。
雨の匂いに混じって、瑠衣斗の甘く爽やかな香りが、濃く感じた。